ある叙情的なバンドマンは言う。「振り向くな後ろには花も咲かねえ」と。
あるロックスターは言う。「振り返ったっていい 説明はいらない」と。
別にどっちが正解だとかは言わない。何も知らない人からすれば明らかに後者は弱い意見なんだけど、この後に「謎は解けないから謎なんだろうが」という歌詞が続くので、一概に否定もできない。
ぼくはなるだけアムロのオールドタイプ論に沿って生きようとしている。「ちょっと前の痛みを忘れて、次のことをやる」。まあこれが中々難しいし、アムロ自身も結局は逆シャアでララァの夢にうなされているから、この言葉を実践して上手く生きている人間はかなり限られるんだろう。
こういうことを言いたいんじゃなくて、もっと別のこと。いや、もっと別ではない。近しいんだけど、主題はもっとどうでもいいこと。普段からこのブログはどうでもいいことしか言ってないけどさ。
ここで言いたかったのは、ブログを始めてから振り返るのが簡単になったということだ。2ヶ月前何考えてたっけ、とか、最初はなんでこれを始めたんだっけ、とか、結構簡単に振り返ることができる。まあ、確かに花は咲いてなかった。同時にそれがわかっていながら振り返る理由も謎のままだ。
こういう生活を、ぼくはいつまで続けるんだろう。ブログに限らず、色々なものの継続性に対して不安になることがある。どこまで続くのか、どこまでこのままなのか。怖いのか寂しいのか、よくわからない。
ブログの記事も埋葬できればいいのにな。葬式って、その人のための儀式ではなくて、生者がその人に折り合いを付けるための儀式だから、ぼくも昔の記事に折り合いをつけたい。
花も咲かない荒野をわざわざ振り返る謎は、まだ解けそうにない。